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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科45巻5号

1991年05月発行

文献概要

特集 第44回日本臨床眼科学会講演集(3)1990年9月 東京 学会原著

先天性プロテインC欠損症にみられた両眼性白色瞳孔の1例

著者: 中西哲哉1 浜口博史1 伊藤邦生1 宇治幸隆1 北村賢司2 新藤啓司2

所属機関: 1三重大学眼科 2三重大学小児科

ページ範囲:P.753 - P.755

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 先天性プロテインC欠損症にみられた両眼性白色瞳孔の1例を経験した。症例は生後2日男児で,生後1日目より電撃性紫斑,両足底部皮下出血が認められ,血液検査の結果ダブルヘテロ型のプロテインC欠損症と診断され,眼科的精査のため当科を受診した。両白色瞳孔,両浅前房,両虹彩後癒着が認められ,超音波検査の結果,両水晶体後部の白色組織塊が視神経乳頭に連続する所見が認められ,ERGでは両眼ともに著明な減弱を認めた。生後大量の硝子体出血が発生し,それが後に増殖性変化を起こしclosed funel状の網膜剥離となった可能性が大である。新生児期発症のプロテインC欠損症の眼科的報告は稀で貴重な症例の追加と考えられる。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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