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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科45巻5号

1991年05月発行

文献概要

特集 第44回日本臨床眼科学会講演集(3)1990年9月 東京 学会原著

白内障術後の類嚢胞黄斑浮腫に対するアセタゾラミドの著効例

著者: 李俊哉1 小島秀伸1 裏川佳夫2

所属機関: 1松代総合病院眼科 2信州大学医学部眼科

ページ範囲:P.781 - P.784

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 62歳男性で,計画的嚢外法および後房レンズ挿入術施行後,右眼は3か月,左眼は術後1か月で類嚢胞黄斑浮腫(CME)が出現した。CMEに対して,アセタゾラミド(ダイアモックス®)の内服投与を行ったところ,投与後翌日あるいは数日で視力改善が得られ,右視力0.2から0.4,左視力0.1から1.2と回復した。右眼の場合,CMEが慢性化へ移行したが,ダイアモックス®の投与時期,投与量漸減法の問題,術中硝子体脱出の既往が要因として考えられた。白内障術後のCMEが自然寛解傾向の強いものであるとはいうものの,CMEに対するダイアモックス®による治療法は試みてもよいと思われる。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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