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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科45巻5号

1991年05月発行

文献概要

特集 第44回日本臨床眼科学会講演集(3)1990年9月 東京 学会原著

一過性の網膜中心動脈閉塞の合併が疑われた網膜中心静脈閉塞症(うっ滞型)の3症例

著者: 石井玲子1 松元俊1 山下英俊1

所属機関: 1東京大学医学部眼科学教室

ページ範囲:P.785 - P.787

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 筆者らは基礎疾患を特に有さない中年男性で,うっ滞型(Hayreh,1976)の網膜中心静脈閉塞症の眼底所見を呈し,視力が急激かつ高度に低下した3症例を経験した。これらはいずれも視神経乳頭の発赤,網膜静脈の拡張蛇行,網膜動脈の狭細化,散在する網膜出血,軽度の網膜浮腫が認められ,螢光眼底造影上明らかな網膜血管の閉塞所見はないが循環時間の遅延がみられた。ウロキナーゼ・プロスタグランディンE1・星状神経節ブロックなどの早期治療を行い,視力・眼底所見および循環時間は早期に改善した。この病態は1987年Jorizzoらの報告と同様,網膜中心静脈閉塞に一時的な網膜中心動脈の閉塞が合併したものと考えられた。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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