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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科45巻5号

1991年05月発行

文献概要

特集 第44回日本臨床眼科学会講演集(3)1990年9月 東京 学会原著

網膜剥離を合併した両眼性乳頭部先天異常の1例

著者: 岩崎哲也1 池田誠宏1 久米千鶴1 佐藤圭子1

所属機関: 1大阪市立城北市民病院眼科

ページ範囲:P.817 - P.820

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 両眼に乳頭部先天異常を有し,右眼に先天白内障,左眼に網膜剥離を合併し,さらにtrans—sphenoidal encephaloceleを伴った19歳男子の症例を経験した。右眼は朝顔症候群で,左眼にも乳頭部の異常および乳頭下方に限局性の扁平な網膜剥離をみた。1か月後左眼乳頭上方にも限局性の網膜剥離が出現したがこれは約3週間にて消失し,乳頭下方の網膜剥離も初診より約1年2か月後に消失した。さらにその3か月後の現在,前回と同部位の乳頭下方に網膜剥離が再発した。乳頭部先天異常に伴う網膜剥離の発症原因にはいくつかの説が提唱されているが,本例における網膜剥離の原因は明らかではなく,扁平な剥離から全剥離へと進展した例の報告もあり,今後も慎重な経過観察が必要と思われる。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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