icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床眼科45巻6号

1991年06月発行

文献概要

特集 第44回日本臨床眼科学会講演集(4)1990年9月 東京 学会原著

裂孔原性硝子体出血におけるbridging vesselに対する光凝固治療

著者: 三松年久1 伊藤睦子1 吉野幸夫1 所敬1

所属機関: 1東京医科歯科大学眼科学教室

ページ範囲:P.925 - P.928

文献購入ページに移動
 裂孔原性硝子体出血の予防法として光凝固でbridging vesselを閉塞させる治療法を試みた。対象は,裂孔原性硝子体出血をきたした9例9眼である。Bridging vesselの,裂孔の前後約1乳頭径に対して,直接光凝固を2〜3週間隔で施行した。本法の原理は光凝固の瘢痕で色素上皮に近づいた血管に再度光凝固を行い,閉塞させるものである。2〜8回(平均5.0回)の光凝固により,全例でbridging vesselを閉塞,白線化することができた。網膜,脈絡膜出血などの術中合併症はなく,6〜24か月の経過観察中,硝子体出血の再発は認めていない。今回の治療結果から,本法はbridging vesselによる硝子体出血の再発防止に有用な方法と考えられた。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

雑誌購入ページに移動
icon up
あなたは医療従事者ですか?