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特集 第44回日本臨床眼科学会講演集(4)1990年9月 東京 学会原著
眼内異物によってひき起こされた続発緑内障の1例
著者: 土屋美津保1 柳田隆1 高比良雅之1 片口尚志1 和田雅子1
所属機関: 1国立金沢病院眼科
ページ範囲:P.956 - P.957
文献購入ページに移動症例は39歳,男性。初診時視力は右1.5,左H.B.。眼圧は右16mmHg,左72mmHg。異物は左眼網膜に接して存在し,被膜に覆われていた。左隅角は開放隅角であった。Electroretinogram(ERG)のa波,b波,律動様小波(OP)は減弱していた。左眼硝子体切除術,硝子体マグネットを用いた眼内異物摘出,およびトラベクレクトミーを施行した。摘出した異物は重量0.5mg,微量分析によりマルテンサイト系ステンレスと推察された。
本症ERGのa波,b波,OPは減弱しているものの消失型ではなかったのは,①異物が腐食されにくいステンレスであったこと,②異物が被膜に覆われていたことによると思われた。
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