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特集 第44回日本臨床眼科学会講演集(4)1990年9月 東京 学会原著
自己角膜回転移植の1例
著者: 白鳥敦1 今井済夫1
所属機関: 1小諸厚生総合病院眼科
ページ範囲:P.958 - P.959
文献購入ページに移動 角膜中央部に限局する混濁に対し自己角膜回転移植を行い,良好な結果を得た。症例は61歳の男性で角膜鉄片異物除去後の視力低下を主訴に当科を受診した。手術は,7.5mmトレパンを使用し,正円回転移植した。術後経過は良好で,矯正視力は術前の0.3から術後0.8に改善した。自己角膜移植は拒絶反応を起こさず,高い透明治癒率が期待できる。また,角膜の提供を必要としないため待たずに手術できるという利点もあり,角膜移植の施行を考慮する時,自己角膜移植の可能性を検討することが望まれる。
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