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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科45巻6号

1991年06月発行

文献概要

特集 第44回日本臨床眼科学会講演集(4)1990年9月 東京 学会原著

全層角膜移植術後シクロスポリン使用中に拒絶反応を呈した1症例

著者: 征矢耕一1 宮田和典2 村尾元成3 澤充4

所属機関: 1東大医学部眼科 2東大医学部分院眼科 3自衛隊中央病院眼科 4東大医学部附属病院角膜移植部

ページ範囲:P.961 - P.963

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 先天性遺伝性角膜内皮変性症の23歳女性に対し,右眼2回言(両眼延べ4回目)の全層角膜移植術を施行した。術翌日よりシクロスポリンを5mg/kgで内服治療を行った,術後1週に内服量を3mg/kgに減量し,その3週後の血中シクロスポリン濃度は免疫抑制有効範囲にあると考えられる250ng/mlであったが,その1週後に拒絶反応を生じ,角膜内皮機能不全状態となった。シクロスポリン内服による全層角膜移植術後の拒絶反応抑制効果については,過去の使用例での臨床経過の検討および症例の蓄積によって,その使用法,特に有効血中濃度の設定を中心に,さらに検討を行う必要があると考えられた。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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