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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科45巻6号

1991年06月発行

文献概要

特集 第44回日本臨床眼科学会講演集(4)1990年9月 東京 学会原著

網膜静脈閉塞症に合併した胞状な網膜剥離の3例

著者: 岡本庄之助1 横井則彦1 照林宏文1 前田耕志1 赤木好男1

所属機関: 1京都府立医科大学眼科学教室

ページ範囲:P.975 - P.978

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 網膜静脈分枝閉塞症および,網膜中心静脈閉塞症の経過観察中に続発した胞状な形態をとる非裂孔原性網膜剥離を3例経験した。今回経験した症例はいずれも静脈閉塞の発症後,陳旧期に網膜剥離が出現し,その後自然復位を得た。網膜静脈閉塞症の合併症としての非裂孔原性網膜剥離の報告例は少なく,しかも扁平な漿液性網膜剥離が主であり,胞状な剥離を呈するものは少ない。Schatzらは非裂孔原性網膜剥離の発生機序として網膜実質内での処理能力を超えた網膜閉塞血管からの高度漏出による網膜下への貯留を挙げている。今回の症例に関しても典型的螢光眼底所見は認められなかったが,血管閉塞による漏出性変化が関与していると考えられた。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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