icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床眼科45巻6号

1991年06月発行

文献概要

特集 第44回日本臨床眼科学会講演集(4)1990年9月 東京 学会原著

網膜格子様変性による網膜剥離の年少症例3例

著者: 田中住美1 出田秀尚1 森田博之2 伊藤久太朗1 米本淳一1 佐々木究1

所属機関: 1出田眼科病院 2東京医科歯科大学医学部眼科

ページ範囲:P.994 - P.996

文献購入ページに移動
 網膜格子様変性による小児の網膜剥離の3症例を経験した。症例1は4歳男で両眼ともに強度近視眼であった。網膜剥離眼はPVRD2のため原因病巣は不明であるが,僚眼に完成された網膜格子様変性を認めたため,網膜格子様変性が原因病巣と推定した。症例2,3は5歳男で両眼ともに中等度近視眼であり,網膜剥離眼は明らかな網膜格子様変性を伴った。僚眼には網膜円孔・限局した網膜剥離を伴う完成された網膜格子様変性を認めた。これらの3症例は我々の知る限りでは網膜格子様変性による網膜剥離の最年少症例である。網膜格子様変性は4〜5歳において既に完成された形態を取り得,またこの時期から網膜剥離の原因病巣として注意する必要性があると考えた。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

雑誌購入ページに移動
icon up
あなたは医療従事者ですか?