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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科45巻6号

1991年06月発行

文献概要

特集 第44回日本臨床眼科学会講演集(4)1990年9月 東京 学会原著

Continuous circular capsulorhexisによる完全嚢内固定後の眼内レンズ偏位

著者: 小林定男1 山崎啓祐1 立花晴子1 清川達矢2 鳥羽幸雄3 田上勇作4

所属機関: 1市立西脇病院眼科 2公立日高病院眼科 3鳥羽眼科病院 4社会保険神戸中央病院眼科

ページ範囲:P.1013 - P.1015

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 Continuous circular capsulorhexis (C.C.C.)を用いて完全嚢内固定とされていた後房レンズ(PCL)が,術後次第に偏位をきたした2症例を経験した。より大きく残った前嚢側へ偏位しており,従来の一般的な偏位の方向とは反対側であった。
 その機序として,前後嚢の癒着に伴って光学部縁の一部がまず露出することが重要であり,前嚢縁—光学部—後嚢の3者が接することによりレンズが偏位していくものと推測された。
 この偏位を予防するためには,術後長期にわたって光学部が前嚢に覆われていることが重要で,C.C.C.の習熟,C.C.C.直径の縮小,large opticsレンズやPMMA支持部レンズの採用が有効であると示唆された。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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