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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科45巻7号

1991年07月発行

文献概要

特集 第44回日本臨床眼科学会講演集(5)1990年9月 東京 学会原著

網膜中心静脈閉塞症をきたした硬膜頸動脈海綿静脈洞瘻の1症例

著者: 松本宗明1 石川浩子1 三木徳彦1 小宮山雅樹2

所属機関: 1大阪市立大学医学部眼科 2馬場記念病院脳神経外科

ページ範囲:P.1101 - P.1104

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 経動脈塞栓術により,眼症状が改善したにもかかわらず,4か月後に網膜中心静脈閉塞症(CRVO)が発症した硬膜頸動脈海綿静脈洞瘻(硬膜CCF)の1例を経験したので報告した。本症例では硬膜CCFの治癒過程の中でCRVOが発生したものと考えられるが,塞栓術後に存続した軽度高眼圧が網膜内循環に悪影響を与えた可能性も否定できない。硬膜CCF症例においては塞栓術後もCRVOの発症を念頭において詳細な眼底検査の施行とともに,眼圧のコントロールを厳密に行う必要があると思われた。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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