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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科45巻7号

1991年07月発行

文献概要

特集 第44回日本臨床眼科学会講演集(5)1990年9月 東京 学会原著

位置を変えて再発した多発漿液性網膜色素上皮剥離の1例

著者: 樋口明美1 宮永和人1 藤沢昇1 田中紀子2

所属機関: 1北信総合病院眼科 2信州大学医学部眼科

ページ範囲:P.1148 - P.1150

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 症例は55歳男性。初診時右眼に4ヵ所の漿液性網膜色素上皮剥離が認められた。3年後に3ヵ所の境界明瞭な隆起性病変が再発した。そのうち1ヵ所は初診時と位置を変えて再発し,初診時認められた病変のうち1ヵ所が消失していた。再診時右眼視力は0.1(0.5)。蛍光眼底造影にて造影初期から後期まで網膜色素上皮下に色素の貯留がある3ヵ所の病変が認められた。再診時消失していた部位に顆粒状蛍光が認められた。脈絡膜新生血管は認められなかった。10か月後,隆起に減少傾向が認められ,現在蛍光眼底造影にて2ヵ所の病変が認められる。消失した1ヵ所の病変とその周囲には,顆粒状蛍光が認められ,脈絡膜新生血管は認められない。視力は0.9と回復している。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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