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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科45巻7号

1991年07月発行

文献概要

特集 第44回日本臨床眼科学会講演集(5)1990年9月 東京 学会原著

糖尿病性網膜症における血中トロンビン・アンチトロンビンⅢ複合体の測定

著者: 松橋英昭1 吉本弘志1 松山秀一1 筒井理裕2

所属機関: 1弘前大学医学部眼科 2弘前大学医学部第3内科

ページ範囲:P.1159 - P.1162

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 活性型凝固因子の鋭敏な指標である血中トロンビン・アンチトロンビンⅢ複合体(TAT)を,健常成人18例,網膜症が認められない糖尿病患者(NDR)20例,単純型網膜症(SDR)17例,前増殖型および増殖型網膜症(PDR)18例について測定した。測定結果は,対照群が1.67±0.94μg/L (mean±SD),NDRが2.10±0.83μg/L, SDRが3.47±1.75μg/L,PDRが4.78±2.62μg/Lであった。測定値の対数をとってt検定を行い,対照群とNDRとの間,およびSDRとPDRとの間に差は認められなかったが,NDRとSDRの間,およびNDRとPDRの間には統計学的に有意差を認めた。以上より,糖尿病性網膜症患者は,健常者および網膜症のない糖尿病患者と比較して,血液凝固亢進状態にあることが確認された。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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