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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科45巻7号

1991年07月発行

特集 第44回日本臨床眼科学会講演集(5)1990年9月 東京

学会原著

超音波乳化吸引術による術後角膜倒乱視例の解析(その2)

著者: 藤原紀男1 鈴木亮2 杉原いつ子2 田中一成2 栗本晋二2

所属機関: 1藤原眼科医院 2山口大学眼科

ページ範囲:P.1221 - P.1223

文献概要

 白内障の手術成績を単純化した条件で検討することを目的として,同一時期,同一術者,同一方法によってなされた白内障手術を検討した。
 総数1,060眼で,KPE809眼(76.3%),ECCE217眼(20.5%),その他34眼(3.2%)である。そのうち,6か月間追跡できた症例は586眼で,KPE 463眼(79.0%),ECCE 104眼(17.7%),その他19眼(3.3%)であった。
 KPE法に限定し,術前および術後の角膜倒乱視を解析すると,術後倒乱視度数≦0.7D以上では,術後1週での直乱視化の度数が著しく上昇した(2.66±0.17D)。また,術前が直乱視であろうと倒乱視であろうと,術後6か月のほうが乱視度は減少した。ところが術後倒乱視度数≧1.5Dでは,術後1週での直乱視化(2.12±0.13D)が弱く,3か月で一定せず6か月になっても倒乱視度に増加がみられた。弱主経線が術前値にもどらないことが原因であることがわかった。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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