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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科45巻7号

1991年07月発行

文献概要

特集 第44回日本臨床眼科学会講演集(5)1990年9月 東京 学会原著

オフロキサシン点眼時における新生児から成人にいたるまでの血液移行濃度に関する基礎的検討

著者: 松村香代子1 井上愼三2 伊吹肇3 高階秀男3

所属機関: 1国立療養所香川小児病院眼科 2国立善通寺病院 3参天製薬株式会社中央研究所

ページ範囲:P.1265 - P.1268

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 成人から新生児にいたるオフロキサシン(OFLX)1回点眼後の血中移行について検討した。成人では,34名95サンプル中1サンプルのみに15.1ng/mlの血清中OFLX濃度を検出した。乳幼児〜小児では,26名26サンプル中1サンプルに5.7ng/mlの血清中濃度を検出した。
 未熟児および新生児では,25名39サンプル中20サンプルに5.0〜20.3ng/gのOFLX濃度を検出した。この他1名は血清移行につき検討し,10.5ng/mlの血清中OFLXを認めた。
 点眼によって吸収されたOFLXの血中濃度は,OFLXの毒性に対して最も敏感な反応を示す幼若犬での実験結果に比較してもはるかに低く,未熟児や新生児においても副作用を起こす危険性はないことが示唆された。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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