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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科45巻8号

1991年08月発行

文献概要

特集 第44回日本臨床眼科学会講演集(6)1990年9月 東京 学会原著

転移性脈絡膜腫瘍53例の検討

著者: 矢野真知子1 小田逸夫2 田渕祥子2

所属機関: 1癌研究会附属病院眼科 2小田眼科

ページ範囲:P.1347 - P.1350

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 1969年から1989年まで癌研究会附属病院で臨床的に脈絡膜への転移性腫瘍と診断された53症例を検討した。1979年以前の11年間に20例,1980年以降の10年間に33例があり,症例数は増加していた。眼科を受診した癌患者数に占める脈絡膜転移の割合には変化がなく,症例数の増加は癌患者数の増加によるものであった。原発癌は乳癌34例,肺癌7例,消化管癌7例,そのほかの癌4例,不明1例で乳癌の症例数が多く,癌患者に占める脈絡膜転移の割合も高かった。1979年以前と1980年以降で原発癌に差はなかった。原発癌の診断から脈絡膜転移までの期間は肺癌では1年未満であるのに対し,乳癌では1年以上が多かった。転移後の生存期間は乳癌で長期化していた。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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