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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科45巻8号

1991年08月発行

特集 第44回日本臨床眼科学会講演集(6)1990年9月 東京

学会原著

真菌性眼内炎へのフルコナゾールの使用経験

著者: 兼子周一1 津島一晃1 青沼秀実1 中島徹1 上野眞1 渡邉郁緒1

所属機関: 1浜松医科大学医学部眼科学教室

ページ範囲:P.1389 - P.1392

文献概要

 真菌性眼内炎と考えられた3症例にフルコナゾールを使用した。症例1は75歳男性で直腸癌摘出後経中心静脈高カロリー輸液(IVH)が施行され,1か月後に飛蚊症を訴え両眼の赤道部に硝子体中に軽度に盛り上がった白色病巣を認めた。症例2は66歳男性。胆嚢摘出術3週間前からIVHが施行され,術後視力低下を訴え,両眼の後極部・周辺部網膜に黄白色の病巣を多数認めた。症例3は78歳男性,胃癌摘出後創部から真菌が検出されていた。3か月間特に訴えがなく初回眼底検査には異常なかったが3週間後に網膜内に限局した病巣を認めた。症例1は点滴,症例2,3では内服投与した。数週間で病巣は瘢痕化し再発は認めず,特別な副作用も認めなかった。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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