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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科45巻8号

1991年08月発行

文献概要

特集 第44回日本臨床眼科学会講演集(6)1990年9月 東京 学会原著

原田病の髄液所見と眼症状

著者: 田内芳仁1 三木聡1 大谷知子1 中屋由美子1 三村康男1

所属機関: 1徳島大学医学部眼科学教室

ページ範囲:P.1405 - P.1408

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 原田病患者30例について房水と髄液の蛋白濃度と細胞数を比較検討した。このうち房水蛋白濃度を新鮮例11例と遷延例2例に対し,レーザーフレアセルメーターで測定した。髄液蛋白濃度が正常域(43mg/dl未満)にとどまる新鮮例の平均房水蛋白濃度は36.7mg/dlであるのに対し,髄液蛋白濃度が正常域を越える症例の平均房水蛋白濃度は65.4 mg/dlであり有意に高値を示した。髄液蛋白濃度はさらに房水細胞数とも相関した。新鮮例の髄液蛋白濃度と髄液細胞数は,予後に関して,治癒と遷延化した症例の間で差がなかった。遷延例の髄液蛋白濃度と細胞数は正常範囲にあった。発病初期原田病の髄液蛋白濃度はその時点での前眼部炎症と相関すると判断された。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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