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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科45巻8号

1991年08月発行

文献概要

特集 第44回日本臨床眼科学会講演集(6)1990年9月 東京 学会原著

神経堤細胞遊走不全と前眼部形成異常

著者: 尾関年則1 佐野雅洋1 森宏明1 白井正一郎1 馬嶋昭生1

所属機関: 1名古屋市立人学医学部眼科学教室

ページ範囲:P.1419 - P.1423

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 1982年1月から1990年8月までに,名古屋市立大学病院眼科を受診した神経堤細胞遊走不全に基づく前眼部形成異常56例95眼を検討した。後部胎生環17例31眼,Axenfeld-Rieger症候群13例21眼,Peters奇形19例28眼,強角膜症(sclerocornea)9例15眼と診断したが,判別が困難で移行型と考えられる症例も含まれていた。2例では左右で病型が異なっていた。角膜水晶体癒着のないPeters奇形では,角膜混濁が減少する傾向があった。合併全身奇形としてAlagille症候群,心奇形などが,合併眼異常として小眼球,小角膜,緑内障などが多かった。後部胎生環,Axen-feld-Rieger症候群,Peters奇形,強角膜症は,神経堤細胞遊走不全に基づく一連の疾患と結論した。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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