icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床眼科45巻8号

1991年08月発行

文献概要

特集 第44回日本臨床眼科学会講演集(6)1990年9月 東京 学会原著

穿孔性眼外傷における予後不良例の検討

著者: 井上新1 辻岡雅典1 楠部亨1 小島伸介1 高木敬之1 坪井俊児1

所属機関: 1多根記念眼科病院

ページ範囲:P.1431 - P.1433

文献購入ページに移動
 1989年11月より1990年8月までの22か月間に,多根記念眼科病院で処置をした穿孔性眼外傷28例30眼について,視力予後不良の要因を検討した。23眼(76.6%)の症例で最終矯正視力0.7以上を得たが,5眼(16.7%)が0.3以下であった。重傷例5眼のうち4眼が網膜剥離を併発しており,予後に与える最も大きな因子であった。外力が大きいほど,それによる損傷も大きく予後不良となったが,さほど大きくなくても,黄斑部を直接損傷すれば,視力予後は不良であった。前眼部(四直筋付着部より前方)の穿孔は透光体の混濁を残さなければ予後良好であったが,毛様体動脈を損傷し持続性出血をきたし,予後不良となった例があった。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

雑誌購入ページに移動
icon up
あなたは医療従事者ですか?