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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科45巻9号

1991年09月発行

文献概要

臨床報告

重篤な網膜機能障害が示唆された白内障術後の無菌性眼内炎の1例

著者: 堀口麻里1 堀口正之1 三宅養三1 北川周一2

所属機関: 1名古屋大学眼科学教室 2厚生連昭和病院眼科

ページ範囲:P.1555 - P.1559

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 薬物療法では改善のみられなかった白内障術後の持続性眼内炎に硝子体手術を施行した。硝子体沈渣と前房水の培養結果は陰性であり,術中認められた膜様組織から水晶体過敏性眼内炎が最も疑われた。術前視力は光覚弁まで低下し,ERGは著しく減弱していたが,硝子体手術後には視力は0.5まで改善しERGのa波,b波の振幅はほぼ回復した。しかし律動様小波(OP波)は術後も回復せず,網膜に不可逆性の障害が残ったと考えられこのような無菌性眼内炎でも網膜に障害を与える可能性があることが示唆された。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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