文献詳細
臨床報告
文献概要
今回検討した眼窩悪性リンパ腫の症例は1974年から1989年までに九州大学病院眼科に入院した14症例である。男性9名,女性5名,年齢は42〜84歳,平均61歳で,全例片眼性であった。この14症例は,16年間に入院した眼窩腫瘍139例の10.1%にあたる。主訴は,眼瞼腫脹50%,眼球突出50%,腫瘤形成29%,複視25%などであった。診断にはCT, MRIやシンチグラフィーが有用であった。組織診断はすべてdiffuse typeで,small cell type 3例,medium cell type 4例,mixed cell type 3例,large cell type 4例であった。Tリンパ腫はなく,すべてBリンパ腫であった。
組織診断は不可欠であるので生検を行い,その時できる限り腫瘍を切除する。Small cell typeの時は非ステロイド剤内服のみとし,それ以外は放射線療法を追加し,さらに治療が必要な時に化学療法を行うのがよいと考えた。5年生存率は58%であった。
組織診断は不可欠であるので生検を行い,その時できる限り腫瘍を切除する。Small cell typeの時は非ステロイド剤内服のみとし,それ以外は放射線療法を追加し,さらに治療が必要な時に化学療法を行うのがよいと考えた。5年生存率は58%であった。
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