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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科45巻9号

1991年09月発行

文献概要

臨床報告

硝子体手術に関する臨床的研究(その13)—糖尿病性網膜症に対する硝子体手術—最近の手術成績

著者: 佐藤幸裕1 島田宏之1 麻生伸一1 松井瑞夫1

所属機関: 1日本大学医学部眼科学教室

ページ範囲:P.1619 - P.1622

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 1988年,1989年の2年間に硝子体手術を行った糖尿病性網膜症102例,136眼の手術成績を1983年,1984年の2年間の手術成績と比較検討を行った。
 1)視力向上を得たのは網膜剥離を伴わない群で89%,網膜剥離を伴う群で67%,全体で73%であった。
 2)術後視力0.1以上を得たのは網膜剥離を伴わない群で77%,網膜剥離を伴う群で55%であった。
 3)眼内レーザー光凝固の導入と,周辺部硝子体の処置により,術後の血管新生緑内障と網膜剥離の発生率は大幅に低下した。
 4)術後に血管新生緑内障を発生した症例の予後は今回の検討でもいまだ不良であり,今後さらに検討を要する課題である。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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