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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科45巻9号

1991年09月発行

文献概要

臨床報告

空気灌流下硝子体手術後に多量の眼内出血を生じた4例

著者: 池田恒彦1 田野保雄2 張國中2 岡本茂樹3

所属機関: 1大阪大学医学部眼科学教室 2国立大阪病院眼科 3大阪厚生年金病院眼科

ページ範囲:P.1623 - P.1625

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 過去4年半の期間に行った増殖糖尿病網膜症に対する硝子体手術のうち,術後に多量の眼内出血をきたした4例を報告した。再手術を行ったが最終的には全例眼球癆となった。ガスは液体に比較して容積変化に対する許容性が高いため,ガスタンポナーデ下の眼球は多量の眼内出血をきたす危険性が高いと考えられる。急激な眼圧低下は出血の誘因となる可能性があるので,術後のガスの膨張による眼圧上昇例に対しては,ガスの一部抜去による急激な低眼圧を避け,持続空気灌流によるガス置換を行うのがよい。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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