臨床眼科46巻1号

1992年01月発行

臨床報告

続発性緑内障で発見された桐沢型ぶどう膜炎と思われる1症例

著者： 西野和明¹ 竹田宗泰² 勝島晴美² 足立純一² 小野弘光³ 岡崎裕子⁴ 今泉寛子⁵

所属機関： ¹自衛隊札幌病院眼科 ²札幌医科大学眼科 ³札幌鉄道病院眼科 ⁴江別市立病院眼科 ⁵市立札幌病院眼科

ページ範囲：P.17 - P.20

文献概要

　原因不明のぶどう膜炎による続発性緑内障で発見され，硝子体混濁のため眼底は透見不能であったが，発症の経過，ウイルス学的検査（抗体価＝256，抗体率＝70.6），免疫学的検査およびHLA検査（Aw33, B44, DRw6）などの結果，桐沢型ぶどう膜炎と思われる73歳女性の1症例を経験した。しかし診断が遅れ，硝子体手術の時期を逸するほど増殖性硝子体網膜症が進行し，予後不良の転帰をとった。