icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床眼科46巻1号

1992年01月発行

臨床報告

視神経乳頭出血:低眼圧緑内障における視野障害進行との関係について

著者: 小関信之1 山上淳吉2 新家真3 白土城照4

所属機関: 1東京都老人医療センター眼科 2琉球大学附属病院眼科 3東京大学附属病院分院眼科 4東京大学附属病院眼科

ページ範囲:P.29 - P.33

文献概要

 低眼圧緑内障29例58眼につき,乳頭出血と視野障害進行との関連を検索した。全症例で月1回の眼底検査を8年間にわたって行った。観察期間中,乳頭出血は19眼15例に生じた。乳頭出血眼の79%と非出血眼の54%で視野障害が進行した。片眼のみに乳頭出血があった群では,出血側の82%と非出血側の73%で視野障害が進行した。全経過を通じて出血がなかった群では,28眼14例46%のみに視野障害が進行した。これら2群間には有意差があった(P<0.05)。以上の所見から,低眼圧緑内障では,乳頭出血を反復して生じやすい2群があることと,出血者であることが視野障害の進行因子と関係していることが推定された。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら