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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科46巻1号

1992年01月発行

臨床報告

半導体レーザーによる兎眼での経強膜毛様体凝固

著者: 飯島正法1 大木隆太郎1 野寄喜美春1

所属機関: 1埼玉医科大学眼科学教室

ページ範囲:P.79 - P.84

文献概要

 半導体レーザーによる経強膜毛様体凝固の臨床応用を目的として,有色家兎眼を用いて実験を行った。はじめに予備実験としてアルゴンおよびクリプトンレーザーと強膜透過性を比べたところ,半導体レーザーは最も優れた透過性を示した。次に家兎12羽12眼を用い接触法により経強膜毛様体凝固を襞部・扁平部の2群に分け施行した。両群とも凝固1週以内では約10mmHgの眼圧差があったが,その後,圧差は減少し,1か月以降20週まで約5mmHgの圧差が続いた。組織学的には襞部凝固で,毛様体実質の菲薄化や上皮層の変性・消失が著明であった。扁平部凝固では凝固部の穿孔が起きやすかったが,1か月後では穿孔部は線維芽細胞で置換され,襞部まで広範な上皮層の消失があり,房水産生抑制による眼圧下降の可能性が考えられた。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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