文献詳細
臨床報告
文献概要
半導体レーザーによる経強膜毛様体凝固の臨床応用を目的として,有色家兎眼を用いて実験を行った。はじめに予備実験としてアルゴンおよびクリプトンレーザーと強膜透過性を比べたところ,半導体レーザーは最も優れた透過性を示した。次に家兎12羽12眼を用い接触法により経強膜毛様体凝固を襞部・扁平部の2群に分け施行した。両群とも凝固1週以内では約10mmHgの眼圧差があったが,その後,圧差は減少し,1か月以降20週まで約5mmHgの圧差が続いた。組織学的には襞部凝固で,毛様体実質の菲薄化や上皮層の変性・消失が著明であった。扁平部凝固では凝固部の穿孔が起きやすかったが,1か月後では穿孔部は線維芽細胞で置換され,襞部まで広範な上皮層の消失があり,房水産生抑制による眼圧下降の可能性が考えられた。
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