文献詳細
臨床報告
文献概要
上皮欠損を伴う原因不明の再発性周辺部角膜浸潤の1症例42歳女性を経験した。症例の角膜浸潤は副腎皮質ステロイド薬に反応して寛解し,増悪期には,口腔内アフタや皮膚の毛嚢炎様皮疹,虹彩毛様体炎など,診断基準を満たさないもののベーチェット病を疑わせる所見が同期して認められた。検査所見では増悪期の好中球遊走能亢進,組織抗原適合検査HLA-DR52陽性が認められた。この角膜浸潤の成因としてベーチェット病に類似した血管炎が関与していると考えられた。
掲載誌情報