文献詳細
臨床報告
文献概要
24歳初産婦の患者は分娩直後に突然の両眼視力障害を生じ,視力は光覚弁となった。眼底と対光反応に異常はなく,CT, MRIにて両側後頭葉に浮腫と考えられる異常像を認めた。治療により,急速かつ完全に回復した。過去の同様な報告24例をあわせて検討した。妊娠に関連した皮質盲の発症時期は,妊娠末期から分娩直後にかけて多く,若年層か高年層の,初産婦に多い傾向があった。子癇と妊娠中毒症が危険因子であり,視力低下は両眼性で,光覚弁以下が大部分であった。回復は急速で後遺症をほとんど残さなかった。
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