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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科46巻10号

1992年10月発行

文献概要

臨床報告

分娩後の一過性皮質盲

著者: 佐藤泰広1 大平明彦1 山上悠一2

所属機関: 1東京大学医学部眼科学教室 2三井記念病院眼科

ページ範囲:P.1497 - P.1501

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 24歳初産婦の患者は分娩直後に突然の両眼視力障害を生じ,視力は光覚弁となった。眼底と対光反応に異常はなく,CT, MRIにて両側後頭葉に浮腫と考えられる異常像を認めた。治療により,急速かつ完全に回復した。過去の同様な報告24例をあわせて検討した。妊娠に関連した皮質盲の発症時期は,妊娠末期から分娩直後にかけて多く,若年層か高年層の,初産婦に多い傾向があった。子癇と妊娠中毒症が危険因子であり,視力低下は両眼性で,光覚弁以下が大部分であった。回復は急速で後遺症をほとんど残さなかった。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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