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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科46巻11号

1992年10月発行

文献概要

特集 眼科治療薬マニュアル—私の処方箋

点眼薬の基本と留意点

著者: 長瀧重智1

所属機関: 1琉球大学医学部眼科学教室

ページ範囲:P.9 - P.11

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 点眼薬は眼科医にとって身近な治療薬であり,眼科に特有の製剤といえよう。日本薬局方の製剤総則のなかで点眼剤が9項目にわたって規定され,その第1項目に「点眼剤は医薬品の溶液,懸濁液または医薬品を用時溶解もしくは懸濁して用いるもので,結膜嚢に適用する無菌に製した製剤である」と記されている。
 眼は私達の体のなかでもっとも鋭敏な器官の一つで,特に炎症眼では感受性が一段とたかまっている。後に述べるように,点眼された薬の大部分は数秒以内に結膜嚢から涙嚢に排出され,また結膜嚢にとどまった薬もすみやかに涙で希釈される。したがって点眼にあたっては,眼に対する刺激を最小限にとどめる注意が必要である。また点眼薬は患者が長期にわたって少量ずつ使用するので,使用中の微生物による汚染防止への配慮も必要である。さらにコンタクトレンズ(CL)使用者が増加の一途にある今日,CLの装用が点眼薬の眼内移行に与える影響も考慮しなければならない。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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