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特集 眼科治療薬マニュアル—私の処方箋 疾患別薬剤投与プロトコール
糖尿病網膜症
著者: 山下英俊1
所属機関: 1東京大学医学部眼科学教室
ページ範囲:P.143 - P.145
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糖尿病網膜症の治療の基本は全身的な血糖コントロールである。眼局所に対しての薬物療法は効果が期待できるのは軽症の単純網膜症期(福田分類AⅠ,AⅡ初期)である。それ以降の時期には網膜光凝固術,硝子体手術が主役となり,薬物療法は補助手段である。一般に薬物療法では,病態を把握し主たる原因をつきとめ,それに対して適切な薬物を選択し,効果を何等かの方法で検定しつつ用いるのが理想である。感染症などこの方法が確立している疾患と異なり糖尿病網膜症では上記の各ステップが何れも不完全である。今後の大きな課題と考えられる。
糖尿病網膜症の治療の基本は全身的な血糖コントロールである。眼局所に対しての薬物療法は効果が期待できるのは軽症の単純網膜症期(福田分類AⅠ,AⅡ初期)である。それ以降の時期には網膜光凝固術,硝子体手術が主役となり,薬物療法は補助手段である。一般に薬物療法では,病態を把握し主たる原因をつきとめ,それに対して適切な薬物を選択し,効果を何等かの方法で検定しつつ用いるのが理想である。感染症などこの方法が確立している疾患と異なり糖尿病網膜症では上記の各ステップが何れも不完全である。今後の大きな課題と考えられる。
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