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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科46巻11号

1992年10月発行

文献概要

特集 眼科治療薬マニュアル—私の処方箋 疾患別薬剤投与プロトコール

網膜色素変性症

著者: 塩野貴1

所属機関: 1東北大医学部眼科学教室

ページ範囲:P.179 - P.181

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現状では
 原発性網膜色素変性症は遺伝形式により常染色体優性,常染色体劣性,性染色体劣性,孤発例と分類されていたもののその原因は不明であった。しかし近年の分子生物学の進歩により常染色体優性遺伝を示す患者(日本人患者を含めて)の中にロドプシン1,2)やrds遺伝子3)の異常が明らかにされ,また性染色体劣性網膜色素変性症の遺伝子異常4)も解明されつつある。将来は遺伝的原因がすべて明らかとなり根本的に遺伝子療法が行われるであろう。しかし残念ながら,現在のところ,遺伝的原因が明らかになったのは少数例のみであり,原因別に対応した根本的な治療法はまだない。従って経験に基づいた多種多様な薬物が用いられている。このなかで炭酸脱水酵素阻害剤であるアセタゾラミド(ダイアモックス®:5-acetamide-1,3,4-thiadiazole-2-sulfonamide)5)が最近注目を浴びており,我々も良い結果を得ているのでまず紹介し,続いてよく使用されている他の薬剤について述べる。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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