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文献概要
連載 眼の組織・病理アトラス・73
網膜周辺部類嚢胞変性
著者: 猪俣孟1
所属機関: 1九州大学
ページ範囲:P.1536 - P.1537
文献購入ページに移動 網膜周辺部類嚢胞変性cystoid degeneration ofthe peripheral retinaは摘出眼球の鋸状縁付近の網膜にみられる小嚢胞様病変に対してつけられた病理組織学的名称で,報告者にちなんでBlessig-Iwanoff嚢胞とも呼ばれる。外網状層に小さな嚢胞腔が形成され,それらが互いに融合して,網膜の内部に複雑な網目状のトンネルができている。このトンネルは網膜の内層から外層に伸びる多数の細い柱によって支えられている。
臨床的には,網膜周辺部類嚢胞変性を検眼鏡で観察すると,網膜鋸状縁の湾入のすぐ後に小さな赤い顆粒状の小斑点が比較的規則正しく集合配列した状態としてみられる。赤い斑点が小嚢胞腔に相当し,斑点と斑点の間の小白点が網膜の内層から外層に伸びる柱に相当する。
臨床的には,網膜周辺部類嚢胞変性を検眼鏡で観察すると,網膜鋸状縁の湾入のすぐ後に小さな赤い顆粒状の小斑点が比較的規則正しく集合配列した状態としてみられる。赤い斑点が小嚢胞腔に相当し,斑点と斑点の間の小白点が網膜の内層から外層に伸びる柱に相当する。
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