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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科46巻12号

1992年11月発行

臨床報告

ホルミウム—YAGレーザーによる緑内障濾過手術—Sclerostomy ab externo

著者: 恩田鋭治1 安藤宏1 本部千博1 直原修一1 北澤克明1

所属機関: 1岐阜大学医学部眼科学教室

ページ範囲:P.1555 - P.1559

文献概要

 新たに開発されたホルミウム—YAGレーザー装置を用いた緑内障濾過手術(scleros—tomy ab externo)を眼圧コントロール不良な緑内障患者に施行し,その安全性および眼圧下降効果につき検討した。
 13例14眼に対しsclerostomy ab externoを施行した結果,全例に容易に前房への穿孔が得られ,術直後より濾過胞の形成が認められた。術後の眼圧が21mmHg未満に調整される確率は,術後3か月では50.0%,術後9か月では31.3%であった。術後合併症として,脈絡膜剥離,浅前房,前房出血,虹彩嵌頓を認めたが,これらは一部の症例を除き保存的治療のみで自然消退した。
 本術式は結膜に対する侵襲が軽微で眼内操作を必要とせず,手技は容易で短時間に施行できるため患者に対する負担が少なく,外来手術としても施行可能であることより,有用な術式であると思われた。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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