icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床眼科46巻12号

1992年11月発行

文献概要

臨床報告

眼窩内hemangiopericytomaの1例

著者: 坂上智巳1 中馬秀樹1 柊山剰1 直井信久1 澤田惇1 脇坂信一郎2 伊勢田努力2

所属機関: 1宮崎医科大学眼科学教室 2宮崎医科大学脳神経外科教室

ページ範囲:P.1619 - P.1624

文献購入ページに移動
 血管外皮腫(hemangiopericytoma)は,毛細血管の外側にある周皮細胞(pericyte)を起源とし,眼窩内に発生することはまれな腫瘍である。筆者らは,眼窩内血管外皮腫の症例を経験した。症例は59歳女性で,左眼球突出を主訴に受診。経過中,眼痛,視力低下はなかった。CT,MRI,血管造影,超音波断層法などの画像診断を施行し,左眼窩内上方に血管に富んだ充実性の腫瘍陰影を認めた。経頭蓋的に上斜筋原発の腫瘍を摘出し,病理組織学的に眼窩内血管外皮腫と診断した。完全摘出されていない可能性があり,術後60Coを計60Gy照射した。一般に腫瘍の発育が緩慢なので長期にわたる経過観察が必要と思われる。本例はわが国で過去10年間における本腫瘍の4例目の報告である。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら