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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科46巻12号

1992年11月発行

臨床報告

ブロウアウト骨折のヘス表による定量分析

著者: 高良由紀子1 大戸純恵2 安藤幹彦2 稲富誠2 深道義尚2 丸森美樹3 谷口重雄3 小沢哲磨4

所属機関: 1高津中央病院眼科 2昭和大学眼科 3昭和大学藤が丘病院眼科 4東京逓信病院眼科

ページ範囲:P.1633 - P.1637

文献概要

 ヘス表を用いて眼窩底骨折の眼球運動障害を分析した。正常のヘス中心座標軸の中心座標点をA点,上30°をB点,下30°をC点とし,BC間の距離を測定した。術前眼球運動障害は,A点に偏位のない症例では上転障害のみの症例と上下転障害のある症例が多くみられた。A点に偏位のある症例では上下転障害のある症例が90%前後を占めた。次に術前期間14日を境に新鮮例と陳旧例に分けた。術前に上転障害のみ,下転障害のみの症例は術前期間と予後に関係はみられなかったが,上下転障害のある症例は,術後BC間が50°未満の眼球運動障害を残した症例は,新鮮例7眼(9%)に対し陳旧例では9眼(38%)あり,早期の手術が必要と考えられた。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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