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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科46巻13号

1992年12月発行

文献概要

臨床報告

糖尿病網膜症に対する汎網膜光凝固の長期予後—その2.眼合併症

著者: 上野眞1 加藤勝1 新田千賀子1 岩渕薫子1

所属機関: 1浜松医科大学眼科学教室

ページ範囲:P.1699 - P.1702

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 汎網膜光凝固後の糖尿病網膜症眼の眼合併症を検討した。対象は43例73眼で,増殖前網膜症19例25眼,増殖網膜症31例48眼,年齢30〜76歳(平均51歳),観察期間60〜150か月(平均7年9か月)であった。増殖前網膜症で光凝固後に網膜新生血管の発現をみたのは25眼中9眼であった。硝子体出血は増殖前網膜症25眼中4眼,増殖網膜症48眼中33眼に発生した。光凝固後の初回硝子体出血は48.7%が6か月以内,73.0%が2年以内に生じた。牽引性網膜剥離は増殖前網膜症で1眼,増殖網膜症で10眼にみられ,光凝固前からの新生血管に線維増殖を伴うものに多く起こった。虹彩ルベオーシスは増殖網膜症の3眼に発生したが,血管新生緑内障はみられなかった。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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