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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科46巻13号

1992年12月発行

文献概要

臨床報告

裂孔原性硝子体出血で発見された両眼の網膜および傍視神経乳頭血管腫の1例

著者: 鹿島佳代子1 安田尚美1 百瀬隆行1 石引美貴1 川瀬享2

所属機関: 1葛南病院眼科 2川瀬眼科

ページ範囲:P.1737 - P.1740

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 裂孔原性硝子体出血により突然の視力低下を主訴に受診した42歳女性の両眼に多発性の周辺部網膜血管腫および傍乳頭血管腫を発見した。網膜周辺部血管腫に対して数回に分けてアルゴンレーザー光凝固を施行し,約1年半の経過観察中良好な視力を保っている。家族発生はなく,頭部・腹部CTでも異常なく,中枢神経症状もない。比較的高年齢になってから他疾患の合併により発見された血管腫の1症例である。傍乳頭の血管腫についてはレーザー凝固せずに経過観察中である。左眼は硝子体出血時矯正視力0.01まで視力が低下したが,出血の吸収とともに矯正視力1.2まで回復し,血管腫よりの出血,浮腫,および牽引性網膜剥離は今のところない。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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