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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科46巻13号

1992年12月発行

文献概要

文庫の窓から

本邦試視力表の種々(その1)

著者: 中泉行信 中泉行史 齋藤仁男1

所属機関: 1研医会

ページ範囲:P.1758 - P.1759

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 筆者らは,このほど,所蔵の視力表を整理する機会があり,良い機会なので,日本の視力表の種類について調べた。
 文字を一定の距離にて読ませて視力を検査する試みはJ.Ayscough(1752),Jean-Baptiste-AlphonseChevallier(1805)らによって行われていたという。人間の視力の良否は常に数値をもって示すのが最良と考えられ,Küchler (Heinrich Küchler,1843)は文字を使用した視力表を発表し,その後,実用に堪える文字の視力表はHermann Snellen(1862)により製作されたといわれている。1888年にはフランス国のランドルト(Edmund Landolt,1846〜1926)氏がスネルレン氏の原理により,今日も国際的に用いられているランドルト氏環を考案した。1909年,ヘス(Carl von Hess,1863〜1923)氏らによって発表された視力表(図7左)が,第11回国際眼科学会の協定に基づいて国際視力表の標準と決められた。それまではこのスネルレン氏式視力表(図1,2)が汎く用いられていたといわれている。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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