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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科46巻2号

1992年02月発行

文献概要

臨床報告

2年間に進行したクリスタリン網膜症の1例

著者: 本田雅子1 岡島修1 平戸孝明1 岡本道香1 鈴木康之1 谷野洸2

所属機関: 1東京大学医学部眼科学教室 2関東逓信病院眼科

ページ範囲:P.175 - P.178

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 2年後の再受診時に急激に進行していた42歳女性のクリスタリン網膜症の1例を報告する。初診時に角膜に結晶沈着物はなく,眼底後極部を中心に網膜色素上皮と脈絡膜毛細管板の萎縮とともに,黄白色閃輝性結晶様沈着物が左右対称性に散在していた。2年後の再受診時には,脈絡膜萎縮が著明になり,視力は両眼0.7から右眼手動弁,左眼0.1に,視野は輪状暗点から広範囲な中心暗点,ERGは低振幅から記録不能へと変化した。このような急激な進行例はこれまで報告がなく,本症の臨床経過を考える上で重要と思われる。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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