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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科46巻2号

1992年02月発行

文献概要

文庫の窓から

目薬—精錡水と明治水

著者: 中泉行信 中泉行史 斎藤仁男1

所属機関: 1研医会

ページ範囲:P.208 - P.209

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 明治の初め頃,売薬の目薬“精錡水”が時代の脚光をあびて,爆発的に世上に販売されたという話はあまりにも有名である。
 その目薬というのは,ヘボン式ローマ字で有名なヘボン(JCHepburn,1815〜1911)博士の処方により,岸田吟香(岡山の人,本名,銀次,1833〜1905)氏が調製した目薬で,「ヘボン処方集」(明治3年発行)によれば,Zink 1:水450の割合で拵えた(今日のチンク水,硫酸亜鉛水)もので,“精錡水”と名付けられたといわれる。精錡水の精錡はZinkの中国語の当字であって,“シンキ”と読むのが本当であるとのことである,と。(根本曽代子氏,木村泰三氏)

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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