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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科46巻3号

1992年03月発行

文献概要

連載 眼の組織・病理アトラス・65

網膜内境界膜の厚さ

著者: 向野利彦 猪俣孟1

所属機関: 1九州大学

ページ範囲:P.222 - P.223

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 網膜の内面,硝子体との境界はPAS染色陽性の硝子様膜で,光学顕微鏡による観察に基づいて内境界膜とよばれる(図1)。電子顕微鏡でみると,内境界膜は神経上皮性細胞であるミュラー細胞の基底板であり,硝子体側は平滑であるが,網膜側はミュラー細胞の足突起の凹凸にそっている(図2,3)。
 内境界膜の厚さは網膜の部位により異なる(表)。一般に成人では、後極部で厚く,周辺に向かうにつれて薄くなる。後極では周辺部の10倍以上の厚さになる。また,後極では厚さが一定でなく,バラツキがある(図2a)。周辺部にいくと厚さが一定になり,薄くなる(図2b)。しかし,視神経乳頭(図2c),黄斑,および網膜の大きな血管の上(図2d)では薄い。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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