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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科46巻3号

1992年03月発行

文献概要

特集 第45回日本臨床眼科学会講演集(1)1991年10月 広島 学会原著

増殖糖尿病網膜症に対する早期硝子体手術の意義

著者: 本倉雅信1 恵美和幸1 木下裕光1 田中文1 竹中久1

所属機関: 1大阪労災病院眼科

ページ範囲:P.233 - P.236

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 増殖糖尿病網膜症(PDR)に対して行った早期硝子体手術16例17眼の視力予後および術中・術後合併症について検討した。早期硝子体手術としたのは,A.頑固な新生血管例,B.切迫牽引性網膜剥離例,C.硝子体出血による光凝固不足例である。手術による視力改善率はA.B群が75%,C群が100%であり,0.4以上の術後視力保持例はA.B群は50%,C群は78%であった。術中合併症は3眼に医原性裂孔を生じたが,網膜剥離を生じることなく対処可能であった。術後合併症として術後硝子体出血を3眼に生じたが,2眼は簡便な硝子体洗浄で対処でき,1眼のみ手術による硝子体洗浄を必要とした。今後は,良好な視機能の保持を目的として,早期硝子体手術を考慮すべきであると考えられた。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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