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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科46巻3号

1992年03月発行

文献概要

特集 第45回日本臨床眼科学会講演集(1)1991年10月 広島 学術展示

眼瞼手術の際の疼痛を最少限にする方法への試み

著者: 渡辺博1 野村菜穂子1 廣澤恵子2 杤久保哲男2

所属機関: 1国立大蔵病院眼科 2東邦大学第1眼科学教室

ページ範囲:P.324 - P.325

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 緒言 霰粒腫手術は日常よく施行されているが,「術前に何が一番心配か?」というアンケートをとったところ,「痛み」という答が一番多かった(表1)。「痛くない手術」は多くの人々の願望であり,名医の条件の一つでもある。今回眼瞼手術の際の疼痛を最少限にする方法への試みとして簡単な術前処置による除痛効果を検討した。
 対象および方法 対象は霰粒腫手術を施行された患者30名で15〜52歳(平均29.8歳)で男性13名,女性17名であった。方法は術前処置なしで通常の方法で麻酔したA群,術前30分前鎮痛剤フロクタフェニン(イダロン®)内服および術前10分前塩酸リドカインゼリー(キシロカインゼリー®)眼瞼塗布両者とも施行したB群,塩酸リドカインゼリー眼瞼塗布のみのC群,フロクタフェニン内服のみのD群に分けて,無痛効果スコアを検討した(表2)。霰粒腫は点眼麻酔後2%エピネフリン含塩酸リドカイン1.O〜2.0ccを腫瘤の大きさに応じて#26針を用い,ゆっくり引きながら麻酔し,切開あるいは切除した。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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