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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科46巻3号

1992年03月発行

文献概要

臨床報告

線維柱帯切除と後房レンズ挿入の同時手術—術後早期の経過

著者: 山上聡1 清水一之1 新家真2 竹中康雄3 幸田富士子4

所属機関: 1東京大学医学部眼科 2東京大学医学部付属病院分院眼科 3東京都老人医療センター眼科 4公立昭和病院眼科

ページ範囲:P.363 - P.367

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 線維柱帯切除と後房レンズ挿入同時手術(trabeculectomy+PC-IOL挿入)を行った59例69眼の術後早期の経過について強角膜,結膜切開法別に,また緑内障病型別にretrospectiveに検討した。術後早期の眼圧は,切開法別では結膜輪部切開と強膜輪部切開の組み合わせ群が,結膜円蓋部切開と強膜輪部切開の組み合わせ群および角膜切開群に比し有意に高く,緑内障病型別では術後1日目に続発緑内障群が他群に比し高眼圧を呈した。全対象69眼の合併症出現頻度は,フィブリン反応38(55.1%),一過性眼圧上昇16(23.2%),脈絡膜剥離4(5.8%),浅前房5(7.2%),前房出血11(15.9%)で,この合併症は虹彩処置の有無および5—Fluorouracil術後投与と関連がなかった。同時手術では以上を考慮し症例,術式の選択,術後管理を行うべきと考えられた。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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