文献詳細
特集 第45回日本臨床眼科学会講演集(2)1991年10月 広島
学会原著
文献概要
1987年1月から1990年12月の期間に初回経強膜的手術を行った裂孔原性網膜剥離761眼の初回非復位眼について追加術式,復位率,および合併症について検討した。初回復位は655眼(86.0%),最終復位は738眼(97.0%)であった。初回復位率は黄斑型で最も悪く(64.6%),次いで中間型(76.1%)であった。黄斑型では空気注入追加のみによって13眼中10眼に復位が得られ,黄斑プロンベ+空気注入により初同復位率の向上が期待できた。強膜通糸時の眼球穿孔や,下液排液時の脈絡膜出血は黄斑型(33.3%),中間型(19.6%)に多く発生した。中間型では初回非復位眼での硝子体手術の頻度が高く手術合併症も比較的多く,症例によって初回より硝子体手術を行ってもよいと考えられた。
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