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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科46巻4号

1992年04月発行

文献概要

特集 第45回日本臨床眼科学会講演集(2)1991年10月 広島 学会原著

硝子体手術眼における水晶体線維の生体観察

著者: 吉田紳一郎1 橋本浩隆1 目谷千聡1 小原喜隆1

所属機関: 1獨協医科大学越谷病院眼科

ページ範囲:P.445 - P.447

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 硝子体手術後の水晶体混濁過程を知る手がかりとして,臨床的に水晶体混濁のない30眼を対象として水晶体線維の形態と水晶体厚の経日的変化を生体観察した。極大散瞳後水晶体の前部浅層皮質水晶体線維をスペキュラーマイクロスコープとコーンレンズを川いて水晶体線維を撮影し,デジタル画像解析を川いて計測した。水晶体厚は超音波装置にて計測した,その結果,水晶体線維の幅と線維間隔は術後早期より増加し,不規則となった。水晶体厚は術後2週と3か月で軽度増加した。
 臨床的に混濁を認めない水晶体でも術後早期より水晶体線維に形態的変化を生じていた。硝子体手術後の水晶体は無硝子体状態により水晶体内外部環境の変化をきたし,水晶体線維に形態的変化を与えるものと考えられる。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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