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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科46巻4号

1992年04月発行

文献概要

特集 第45回日本臨床眼科学会講演集(2)1991年10月 広島 学術展示

ヒト眼内レンズ移植後の嚢混濁および収縮についての組織学的検討

著者: 重光利朗1 馬嶋慶直1 石黒圭司1 湯欣2

所属機関: 1藤田保健衛生大学 2天津医学院附院眼科

ページ範囲:P.502 - P.503

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 緒言 後房レンズ(posterior chamber lens;PCL)一次移植後の水晶体嚢(前嚢,後嚢)の混濁および収縮は,それぞれ後発白内障や眼内レンズの偏位などを生じることがあるので問題になっている。最近では,白内障手術時の前嚢切開をcontinuous circular cap-sulorhexis (C.C.C.)で実施するようになり,術後の前嚢の混濁や収縮が臨床的に注目されている。今回筆者らは,PCL移植後の嚢の混濁や収縮を生じた部分がどのような組織学的変化を生じているかについて,眼内レンズ非移植例の嚢の変化とも比べて組織学的に検索した。特殊染色の他に各種コラーゲンについても免疫組織化学的に検索した。
 材料 ①PCL移植例:PCL(光学部の材質がpoly-methylmetacrylate;PMMAで支持部の材質がpoly-propylene;PPのもの)移植後12か月の水晶体前嚢および後嚢(前嚢切開はC.C.C.)。PCL(光学部silico-ne,支持部PP)移植後4か月の水晶体前嚢(前嚢切開はC.C.C.)。PCL(silicone one piece)移植後85日の水晶体前嚢(前礎切開はC.C.C.)。PCL(光学部PMMA,支持部PP)移植後15か月剖検眼(前嚢切開はcan opener)。②PCL非移植例:先天性白内障吸引術後9か月の水晶体後嚢(前嚢切開はcan opener)。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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