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硝子体混濁と網膜滲出斑で初発した眼内悪性リンパ腫の1例
著者: 高橋京一1 村岡兼光1 得居賢二1
所属機関: 1群馬大学医学部眼科学教室
ページ範囲:P.533 - P.539
文献購入ページに移動左眼滲出斑は,初診時,眼底下方に,網膜色素上皮下を含む網膜深層の淡い円形の混濁として散在性に存在し,経過とともに部位を変えながら発症した。滲出斑は,いったん消失したのち,初診から22か月後に,視神経萎縮と網膜動脈の狭細化を伴い再び現れた。新鮮な滲出斑は,蛍光眼底造影では異常所見を示さず,陳旧化した滲出斑は背景蛍光をブロックした。
右眼に硝子体切除術を行い,細胞診で大細胞型悪性リンパ腫細胞の浸潤が確認された。本疾患を診断するためには,滲出斑の特徴を理解することが重要であると考えられた。
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